腐らなかったドス・サントスにエール

 開幕戦を見て「クロアチア侮りがたし」と思ったかどうかはわからないが、生憎の雨の中でも両チームは積極的だった。とりあえず前半だけは……。二度にわたりゴールを認められなかったドス・サントスは、ちょっと応援したくなる。
(グループA・第1節 メキシコ1-0カメルーン)


 メキシコがお家芸のショートパスでボールをキープすれば、カメルーンは守備を固めつつも絶えずロングカウンターを狙う。優勝候補のブラジルと同組である以上は当然だが、双方のプレーぶりにはあくまで勝ち点3をめざす意気込みが感じられた。
 前半を半ば過ぎた頃には雨がかなりの降りになるが、メキシコのパスワークに陰りは見られない。むしろカメルーンが集中力を切らし始め、後半16分には先制を許した。これを境に試合は大味になってしまい、カメルーンはエトー頼みで決め手が無いことをさらけ出す。彼らのグループリーグ突破は、まずないだろう。
 勝利に値したのがメキシコなのは間違いないが、彼らにしても試合をうまく終わらすことができたわけではない。次節で当たるブラジルにとって、彼らのパス回しは格好のターゲットになる。平均的にみれば、ブラジル人は世界一パスカットがうまいから……。第3節をクロアチアよりも有利に迎えたかったら、ここでの失点を抑えるしかない。
 前半30分に幻のゴールがあったことは惜しまれる。メキシコのコーナーキックの場面で、カメルーン選手が処理し損ねて後ろにボールを逸らし、背後にいたドス・サントスが放り込んだ。メキシコの選手は一切触れていないように見えたのだが、判定はなぜだがオフサイドに……。本人には一部始終が見えていたはずで、こういうのは少々切ない。前半11分にも、オフサイドでゴールを認められていなかったし。
 その後も腐らずにプレーし続けた姿には、好感を覚えた。そうしたことで応援したくなるのも、国際大会ならではの楽しみ方。自らゴールは決められなかったが、唯一の得点は彼が呼び込んだものだろう。。

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